「標準市議会会議規則」って何?

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■1.市町村議会で「出産による欠席」容認へ

マスコミでも一部報道されていましたが、5月28日、全国市議会議長会が「標準市議会会議規則」を改正し、「出産」を理由に欠席できるよう規定を明記しました。
全国町村議会議長会も同様の規定が定められました。
http://www.si-gichokai.jp/official/blog/global/2015/05/28130036.php
http://www.nactva.gr.jp/html/research/rules.html
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015052602000242.html

市町村議会では、それぞれ「会議規則」という形で、会議の開催、欠席時の手続きなどを決めています。その際、多くの場合、全国市議会(町村議会)議長会の定める「標準市議会(町村議会)会議規則」を参考にしています。
「標準・・会議規則」では従来、「事故のため欠席できないときは・・議長に届出」という規定はありましたが、「出産」という欠席理由は定められていませんでした。
このため、多くの市町村議会でもそうなっていました。
ちなみに、国会や都道府県議会の標準会議規則では、10年以上前から「出産」による欠席が明記されていましたので、かなり遅れて、ようやく市町村議会に広がったわけです。

もちろん、これまで「出産による欠席」が実態上全く認められていなかったわけではありません。「事故による欠席」などとして届出がなされることが一般的だったようですが、「給料泥棒」などと非難されることもあったといいますし、そもそも、おめでたい出産を「事故」と称さないといけないこと自体、とんでもない話です。
正面から「出産による欠席」が認められたのは、子育て世代の女性たちが議会に参画していくためにも、大変重要なことといえるでしょう。

■2.「全国市議会議長会」と「標準会議規則」の実態?

ところで、「全国市議会議長会」などの団体は、どんな組織なのでしょうか?

「全国市議会議長会」のホームページによると、
・「地方公共団体の議会の議長が、その相互間の連絡、共通する問題協議及び処理のために設けた『全国的連合組織』であり、総務大臣への届出団体」であり、
・全国790市と23区の議長が参加しています。
設立されたのは昭和7年(1932年)と、ずいぶんと歴史ある団体だそうです。

http://www.si-gichokai.jp/

「全国町村議会議長会」も同様で、こちらは昭和24年(1949年)に設立されています。

知事や市町村長についても同様の全国組織があり、これらをまとめて、「地方6団体」と呼ぶこともあります(全国知事会、全国市長会、全国町村長会、全国都道府議県議会議長会、全国市議会議長会、全国町村議会議長会)。

いずれも、市長村長や議長さんたちが集まって情報交換するための団体ということですがもうひとつの側面もあります。かつて片山善博・元鳥取県知事は「地方6団体の事務局は典型的天下り組織」と批判しました。現状でも、3つの議長会の事務総長は、いずれも元総務省の官僚、つまり国からの天下りです。

つまり、地方自治とはいいながら、事務局機能は国の官僚たちがおさえていて、全国の自治体や議会を陰に陽にコントロールしている姿が垣間見えるわけです。
今回話題になった「標準・・会議規則」も、こうした構図のもと、全国の市町村議会で概ねそのとおりに規定していたのでしょう。

■3.「会議時間」だけは自治体ごとにさまざま

多くの市町村議会の「会議規則」をみると、「標準・・会議規則」をそのままコピペしているようなものが大半です。
このため、どこの議会の会議規則も、だいたい同じような規定です。

ただ、一点だけ、議会ごとに違うのが「会議時間」です。
これは、「標準・・会議規則」で、「会議時間は○時から○時までとする」と記載されていて、それぞれの議会で自由に定めるようにしているためです。

実際に都道府県議会、市区町村議会の「会議時間」をみてみると、かなりバラバラです。
試しに東京近辺と愛知・大阪について、いくつかみてみると、比較的多いのは、「午前10時―午後5時」「午後1時―午後5時」のようです。

・「午前10時―午後5時」
<東京都>新宿区議会、北区議会、小笠原村議会
<千葉県>千葉市議会、市川市議会、
<埼玉県>埼玉県議会、
<神奈川県>横浜市議会、川崎市議会
<愛知県>愛知県議会

・「午後1時―午後5時」
<東京都>東京都議会、千代田区議会、港区議会、世田谷区議会、渋谷区議会、
<神奈川県>神奈川県議会
<大阪府>大阪府議会

一方で、以下のような例もあります。

・「午前10時―午後8時」
<愛知県>名古屋市議会

・「午前9時―午後5時」
<埼玉県>朝霞市議会
<神奈川県>葉山市議会

・「午後2時から午後6時」
<東京都>中央区議会、文京区議会

・「午後2時―午後5時」
<大阪府>大阪市議会

・「午前10時―」(終了時刻の定めなし)
<埼玉県>さいたま市議会
<千葉県>千葉県議

ちなみに、東西南北での違いもあるかと思って、根室市と那覇市を調べてみると、いずれも「午前10時―午後4時」でした。

もちろん、必要あれば延長できるようになっていることが通常ですし、委員会の開催時間は別になっていることも多いので、この時間がすなわち、それぞれの議会の「勤務時間」というわけではありません。
とはいえ、「なぜ午後2時まで会議を開催しないのか?」など、それぞれの議会の方たちに聞いてみたい気もします。

多くの自治体議会で「会議規則」は公開されています。インターネット上で、各自治体が公開している「例規集」で公開されていることが一般的です。
ぜひお住まいの自治体議会の「会議規則」で、会議時間を確認してみてはいかがでしょうか。
もし上記以外の面白い時間の定め方などの例がありましたら、編集部までご連絡いただければ幸いです。

(地方議会ニュース編集部 : http://chihou.gikainews.jp/ )

Photo: Janet Lindenmuth https://flic.kr/p/bbKcez

港区議会レポート『ポストを巡るよくわからない争い』(玉木まこと:港区議会新人議員)

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■区議会ではビックリするようなことが起きています

4月26日の統一地方選挙で(定員34人中33番目で)初当選した港区議会議員の玉木真です。無所属・新人でこれまで政治とは縁のなかった私だから書ける市民目線で感じた議会や議員の活動についてレポートしていきたいと思います。

初めての選挙が終わり、あっという間に1ヶ月が過ぎました。当選翌日は当選証書の授与式があり、5月11日から区幹部職員との顔合わせ会、新人議員への港区概要説明会などの会議がポツポツとあるだけでした。
そして区議会事務局から会派結成について連絡があり、私は今期の港区議会で唯一の一人会派「街づくりミナト」をつくり、(一人なので当然ですが)幹事長となりました。

まもなく「会派代表者会議」という、その名の通り各会派の代表が集まる会議が開催され、私も「街づくりミナト」の代表として参加することになりました。この「会派代表者会議」が初めての個人の議員としての活動になり、どんな会議になるのか興味と不安を持って参加しましたが、既にいろいろなウェブサイトやメディアで報道されているとおり、この顛末がなかなかビックリでした。

■副議長のポストをめぐるよくわからない争い

選挙も終わり議会を開催するために、まず正副議長、監査委員、各委員会の正副委員長というポストを決めなければならず、この「会派代表者会議」ではどのような方法で決めるかについて話し合いが行われました。

すでに多数のメディアで取り上げられておりご存知の方も多いでしょうが、港区議会では、この副議長のポストをめぐってちょっとした騒動が起こっていました。簡単に説明しますと、民主4名・維新2名・社民1名・無所属3名の合計10名が新しい会派「みなと政策会議」をつくり、これまでの議長・自民、副議長・公明というポストが変わるかもしれない事態が起きました。

どういうことかというと、これまでのポストを決定する方法は、ドント方式という各会派で割り振る方法を採用しており、今回も同じ方法で決定するならば、10名の新会派は自民党13名に続く第二会派となり、副議長ポストを獲得できるというわけです。
そのようなことで、第1回会派代表者会議では、この新会派の結成について、自民党、公明党、共産党の3会派から「これまでの議会で政策が合致していない議員が多数集まった、ポスト狙いと思われる会派結成は認められない!」と意見が噴出しました。

結局、ポストを決める臨時議会開催までに実に6回(!)も会派代表者会議で話し合いを重ね、ドント方式は各会派の合意がなければ実施できないため、(民主主義の基本である)投票により全てのポストを決めることになりました。

私は一人会派なので、ドント方式でも投票でもポストが割り振られる可能性はほとんどありませんでしたが、一連の会派代表者会議では「港区議会として少数会派の意見を広く反映する意味でドント方式の継続に双方が歩み寄るべき」「双方がドント方式継続という視点に立って妥協案を提示できないか」「投票という結果になったとしても今後のドント方式復活に各会派が努力することを確認しましょう」という趣旨の発言をしました。

それを受けて、最後まで「ドント方式はできない」と主張していた自民・公明が、妥協案として「新会派10名を政党別に分けて、民主4名、維新2名にするならドント方式をしよう」と申し出ていたそうです。しかし、この妥協案も新会派は会派設立趣旨に反するとの理由から受け入れませんでした。(最後の双方が歩み寄るチャンスだったのですが。。。)

■不可思議な新会派の投票行動

このような状況で迎えた議長・副議長の単記無記名投票の結果ですが、これも大変ビックリな内容でした。
ドント方式ではなく投票に決まった以上、それぞれの会派が自分たちの主張を貫くものだと思います。したがって当然のように、私は自分の名前を書いて投票しました。

ところが新会派は、議長・副議長とも自民党・公明党の推薦する候補者に投票していたのです。私は、議会では全員一致でなくても民主主義の基本として多数派がポストを獲得することを当然のこととして受け止めつつ、一方でいろいろな候補者が出ることも自然だと思っていたので、この新会派の投票行動が不思議でなりませんでした。

臨時議会直前の会派代表者会議では、新会派が分裂するとの話題(噂?)も持ち上がっていたため、今回の合計6回の会派代表者会議で双方に歩み寄りを提案していた身としては無駄な時間を費やしたとの思いです。

また、私は、今回の選挙で政治にあまり関心のなかった沢山のボランティアに支えられて無所属・新人で当選しました。そして都心の港区から、無所属でも一人会派でも、街を良くするための議員活動がしっかりとできる状況が理想的だと考えています。
その一方で大人数の政党・会派が存在し、それを支持している人がいることも認識した上で双方が議論を尽くし、互いに政策を高めていく関係をつくっていきたいと思っています。

しかしながら、会派代表者会議で議論になっていない場面が多いことに大変驚きました。質問への回答が非常に曖昧で、ただ時間だけが過ぎてしまう、そんな時が多々ありました。もちろん港区議会の全議員がそうではなく一部の議員の話ですが……。
私は、新人議員としてしっかり議論・ディスカッションできるよう努めていきます。

以上、長々と書きましたが、これからも市民目線を忘れず、議会レポートを行っていきたいと思います。

(玉木まこと 港区議会議員 : http://makoto-tamaki-327.tumblr.com/ )
Photo: https://flic.kr/p/of8BeX

地方議会ニュースまとめ【2015年6月 第2週版】

https://flic.kr/p/5HPk1P
■ 大阪市議会で「大阪会議」設置条例可決
http://mainichi.jp/select/news/20150611k0000m040126000c.html

大阪会議(大阪戦略調査会議)は、二重行政の解消を目的とし府と大阪市、堺市が政策協議する枠組み。「大阪都構想」の対案として自民が議員提案した。委員計30人が同じテーブルで話し合う。橋下市長は「全く機能しないだろう」と切り捨てた。

■ 大阪市議たちの乱痴気騒ぎ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150611-00000505-san-pol
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150611-00010000-shincho-pol

焼肉店での会合にて、井戸正利市議(52歳・大阪維新)が「触診」と言って、本田リエ市議(42歳・大阪維新)の胸を触る。同会合にて田辺信広市議(49歳・大阪維新)も本田市議と抱き合ったりしていた。井戸市議は教育こども委員長を辞任した。

■ 秋田県・町村議長会、運営費でコンパニオン ~「地元情報を聞きたかった…」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150611-00000033-san-l05

秋田県・町村議長会が懇親会で呼んだコンパニオン2人分の料金(33,000円)を議長会運営費から支出していた。33,000円は議長会会計に返還したが、これまでも同様の支出あり。

■ 福島県三春町、ナイター議会廃止
https://www.minpo.jp/news/detail/2015060523253

平成11年からナイター(夜間)議会を導入していた三春町議会が同制度を廃止した。傍聴者の減少が理由。今後は議会の休日開催も検討する。

Photo: https://flic.kr/p/5HPk1P